自宅駐車場を貸し出すには、個人で貸す場合と、駐車場シェアリングサービスを利用して貸す場合があります。

 

どちらのケースも、考えなければならないのが所得税や固定資産税など、税金についてです。

 

ここでは自宅駐車場や土地の空きスペースを貸し出す場合に注意すべき、各税金についてご紹介します。

 

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税金別の考え方

自宅駐車場を貸し出さなくても、毎年納めなくてはならないのが固定資産税です。

 

また、これまで一度でも確定申告をしたことのある方は、「駐車場の収益金は確定申告の対象になるのか」疑問に思っているのではないでしょうか。

 

確定申告の必要性を判断する前に、まずは自宅駐車場や土地の空きスペースを貸し出すことで出た収益に関係する3種類の税金について理解しておきましょう。

 

所得税

収益から必要経費を差し引いた額(所得)に対して課せられるのが、所得税です。

 

確定申告で申告した所得に対して課せられる金額が決まりますが、いざ申告手続きをするとなったときに迷うのが、「どの所得として計上するべきか」です。

 

自宅駐車場や土地の空きスペースを貸し出している方は、不動産所得と雑所得のどちらに当てはまるのか、を考えることになります。

  • 不動産所得…月極駐車場など賃借権を与える契約
  • 雑所得…コインパーキングなど一時的な利用権を与える契約

他にも事業所得がありますが、自宅駐車場の貸し出し程度では事業規模とならないため、不動産所得と雑所得の2種類に絞って考えます。

 

自宅駐車場や土地といった不動産を貸すのだから、不動産所得に当てはまるのでは、と思いがちですが、その土地やスペースが普段「どんな目的で」使用されているかによって異なります。

 

たとえば月極駐車場として不動産投資に活用している土地の一部(契約がない空いた区画)を駐車場シェアリングサービスで一時的に貸し出しているケース。

 

この場合は、普段から月極駐車場として不動産所得を得るためのスペースを利用して収益をあげているため、たとえ駐車場シェアリングサービスによる収益でも、不動産所得に分類されます。

 

一方、自宅駐車場や家の庭先など、普段から投資目的ではなく「自分や家族が日常的に利用する場所」を貸している場合は、雑所得になります。

 

所得の種類が分かった後は、実際にいくらの所得税が課せられるのかが気になるところ。

 

実は、確定申告の際の記載する場所が不動産所得と雑所得で異なるだけで、課せられる所得税の税率が変わることはありません。

 

収益から必要経費や各控除額を差し引いた各所得の合計金額に応じて、税率5%~45%が課せられます。

 

ちなみに不動産所得で計上する場合、あらかじめ青色申告をしておくと、色申告特別控除の適用が受けられて節税につながりますが、事業規模に応じて控除額が変わる点に注意しましょう。

 

消費税

所得税とは別に、消費税も収入に応じて納付義務があります。

 

たとえば、駐車場シェアリングサービスakippaの利用規約を読んでみると、収益に対して以下のように記載されています。

  • 駐車場ユーザーには利用料に消費税を加算して請求する
  • オーナーには合計額から手数料を引いた金額を税込み金額として振り込む

つまり、駐車場の貸し出し料金に対し消費税が発生しているのです。

 

このような場合、オーナーは駐車場を借りたユーザー(消費税を支払った人)からakippaを介して消費税を預かっていることになります。

 

消費税を代理で納付しなければならないのか、と不安に思うかもしれませんが、ここでポイントになるのが消費税の『納税義務の免除』制度です。

 

消費税の納付は、年間売り上げが1,000万円を超えない場合、納付義務が免除されるようになっています。

 

人気エリアで自宅駐車場や土地の空きスペースを貸し出しても、1年間で1,000万円以上の収益を出すのは非常に困難です。

 

よって、駐車場オーナーの多くは消費税の納付について心配する必要はありません。

 

固定資産税

固定資産税も所得税と同じく、「普段その不動産をどんな目的で使っているか」で異なります。

  • 月極駐車場…軽減措置なし
  • 個人宅の駐車スペース…住宅用地としての軽減措置あり

元々、月極駐車場として活用していた土地や更地の場合、固定資産税に軽減措置はありません。

 

昔は家が建っていた土地だとしても、現在すでにその家がなければ、住宅用地としての軽減措置は適用されないのです。

 

これに反して、軽減措置を受けられるのが個人宅の駐車場スペースのメリットです。

 

住宅用地として考えられるため、住宅が建っている部分の土地と同様に住宅用地の軽減措置が適用されています。

 

基本は6分の1ですが、200平方メートルを超える部分は3分の1の税額となります。

 

ただし、固定資産税は増改築によって更新されることがあるため、もし自宅駐車場を貸し出すためにガレージ化したり、増築すると、住宅用地としての軽減税率が適用されなくなる可能性があります。

 

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年20万以上なら確定申告を

毎月数千円程度の収益であれば問題ないのですが、テーマパークやイベント会場の近くなど、人気エリアになると月に5万円や10万円などそれなりの収益になる駐車場もあります。

 

1年間の所得(収入から必要経費を差し引いた金額)が20万円を超えるのであれば、確定申告をしましょう。

 

近年は駐車場シェアリングサービスが普及してきたことから、国税庁も個人駐車場の貸し出しによって発生する所得に注目しています。

 

たかが20万円、と油断して放置していると、税務署から連絡が来る可能性があります。

 

ちなみに、この20万円という数字は、会社員など本業を別に持つ人が副業によって得た所得の金額です。

 

他に所得のない専業主婦が駐車場貸し出しのみで収入を得ている場合は、20万円ではなく38万円が目安となるため注意してください。

 

まとめ

自宅駐車場を貸すと、所得税や消費税、固定資産税などが関わってきます。

 

月にわずかな収益しかない場合、確定申告をするかどうかで迷いますが、各種控除や必要経費を差し引いても収益額が残るのであれば、確定申告が必要です。

 

副業の場合は20万円、本業の場合は38万円を目安に、これ以上の所得を駐車場の貸し出しで得ている方は、確定申告を忘れずに行いましょう。

 

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